安倍晋三首相は28日、野党が憲法規定に基づき召集要求していた臨時国会の冒頭で、質疑も何もしないまま衆院を解散しました。首相の国政私物化を示す「森友・加計」疑惑隠しを狙った憲法違反の暴挙で、日本共産党、民進党、自由党、社民党の4野党は解散を伝えた衆院本会議を欠席しました。政府は解散後の臨時閣議で総選挙を「10月10日公示―同22日投開票」と決定。5年にわたる安倍暴走政治が最大争点となる選挙戦に突入しました。日本共産党は全国11ブロックの比例代表予定候補、小選挙区予定候補が街頭演説に立ち、東京・新宿駅西口では志位委員長、大阪駅前では小池晃書記局長が「“大義の旗”“共闘の旗”を掲げる日本共産党の躍進を必ず」と訴えました。
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(写真)志位和夫委員長の訴えを聞く人たち=28日、東京・新宿駅西口
日本共産党の志位和夫委員長は、東京・新宿駅西口の街頭で解散後の第一声を上げました。雨天のなか歩行者が次々に足を止め、駅前をぎっしり埋めた聴衆は熱心に耳を傾けました。志位氏は、冒頭解散が「森友・加計疑惑隠し」を狙った前代未聞の党略的暴挙だと批判するとともに、国民の世論と運動に追い詰められた結果だと指摘。「安倍政権を退場させる歴史的チャンスです。市民と野党の共闘を成功させ、日本共産党躍進で、安倍政権を退場させ、新しい政治をつくろうではありませんか」と熱く訴えると、「そうだ」の歓声と盛大な拍手が湧き起こりました。
志位氏は「日本共産党は比例代表で、全国で『850万票、15%以上』を目標に躍進をめざします。小選挙区でも議席を得るために頑張り抜きます。絶大なご支持をお願いします」と呼びかけました。
「総選挙の最大争点は、安倍暴走政治をこのまま続けていいのか―ここにあります」とズバリ指摘した志位氏は、憲法を壊し、民意を踏みつけにし、国政を私物化した暴走政治を告発。「共産党を大きく伸ばして、数におごった安倍政権に総選挙で退場の審判を下し、政治を主権者・国民の手に取り戻しましょう」と訴えました。
さらに、▽北朝鮮の核・ミサイル問題の外交的解決と安保法制=戦争法の廃止▽消費税10%大増税の中止、格差と貧困をただす経済民主主義の改革▽安倍政権による憲法9条改定を許さない▽核兵器禁止条約にサインする政府をつくる―という大争点で日本共産党の立場を示し、共産党への支持を呼びかけると、随所で力強い拍手と歓声が起こりました。
志位氏が、新党「希望の党」について、具体的な事実を示し、「その顔ぶれを見ても、政治的主張を見ても自民党の補完勢力でしかない」と批判すると、「そうだ」の声が。共闘に背を向けて「希望の党」への合流を決めた民進党を「重大な背信行為」と厳しく批判するとともに、「こういう状況のもとでも、勇気を持って共闘の道を進む政党・議員・候補者とはしっかり共闘をすすめる」「この2年間の共闘の歩みは必ず生きる」と強調し、「一時的な逆流によって共闘が後退したとしても、長い目で見れば市民と野党の共闘の流れにこそ未来があるということを心から訴えたい」と力説しました。
「市民と野党の共闘が『一丁目一番地』としてきた“大義の旗”―安保法制=戦争法廃止、立憲主義回復をしっかり掲げ、“共闘の旗”をしっかり掲げている政党が日本共産党です。共産党躍進こそが、市民と野党の共闘をさらに発展させ、日本の政治を良くする一番の力になります」と語った志位氏。「日本の命運がかかったたたかいです。共産党躍進で、安倍政権を倒し、すべての国民が尊厳をもって生きることができる新しい日本をつくろうではありませんか」と呼びかけると、盛大な拍手と歓声が響き渡りました。
笠井比例予定候補訴え
東京比例予定候補の笠井亮政策委員長、宮本徹(東京20区重複)、池内さおり(12区重複)両氏らが紹介され、笠井氏は「新しい政治を切り開く確かな力である共産党の躍進を」と力を込めました。