静岡県浜松市の鈴木康友市長は1月31日、上下水道の民営化(コンセッション方式)の検討作業を当面延期すると表明しました。市民の反対の声が大きく広がっていることが背景にあります。
市は当初、今年3月までに民営化の是非を判断するとしていましたが、昨年11月下旬に「市民の理解が進んでいない」として、来年度以降に判断の延期を表明していました。
鈴木市長は同日の会見で「凍結、断念ではない。コンセッションの有効性は理解が進むまで、導入を延期したい」と述べました。
水道民営化に不安をもつ市民らは昨年6月、「浜松市の水道民営化を考える市民ネットワーク」を結成。「命の水を海外メジャーに売り渡すな」と市役所前のスタンディング、定期的な学習会、民営化中止を求める署名運動を展開し、1万2千人分の署名を市に提出しました。日本共産党市議団(5人)は、市民運動と連携して水道民営化を断念させる先頭に立ちました。
市民ネットの池谷たか子事務局長は「市民の大半が反対している印象を受けている。断念でなかったことは大変残念。引き続き運動を強め、市民の世論で断念させていきたい」と話しています。(『しんぶん赤旗』2月2日付)