内閣府が安倍晋三首相主催の「桜を見る会」への招待者名簿を破棄したのが、日本共産党の宮本徹衆院議員が資料要求した直後だったことが26日、明らかになりました。国民を代表する国会議員の要求に応えるどころか、その要求直後に資料を破棄するという民主主義の危機ともいえる事態です。
全野党が参加する総理主催「桜を見る会」追及本部が国会内で行った26日のヒアリングで、内閣府が認めました。内閣府はすでに、宮本氏が「桜を見る会」の国会質問に関わる資料要求を行った5月9日に破棄していたことを認めています。
同日のヒアリングで明らかになったのは、宮本氏が5月9日正午すぎに資料請求をしたのに対し、内閣府が招待者名簿をシュレッダーにかけたのが午後1時すぎだったとの事実です。野党は「立法府から行政府に問い合わせた後に、公文書がすぐにシュレッダーにかけられる深刻な事態だ」と批判しました。
追及本部の名簿調査班が同日、内閣府に調査に行った内容も報告されました。破棄に使われた大型シュレッダーで約1万5千人分に相当する紙を実際に処理すると、32秒で処理ができたことが明らかになりました。大型シュレッダーの使用には予約表があり、現在も5月9日使用分の予約表が保存されていることが確認されたと報告しました。