日本共産党の志位和夫委員長は28日、衆院本会議で2020年度予算案が可決したことを受けて国会内で記者団から問われ、「新型コロナウイルス感染症の拡大がこれだけ大問題になっているにもかかわらず、来年度予算案にはその対策費が1円も計上されていません。これは大問題です」と厳しく批判しました。
志位氏は、野党が約2500億円の抜本的な組み替え案を提出したことに対して「(政府・与党が)聞く耳を持たず、強行したことに強く抗議をしたい」と強調。「この問題の対応のためには治療体制、検査体制、経済への対応など、抜本的な財政措置が必要。引き続き強く求めていきます」と表明しました。
自分で述べたことを自ら否定する無責任――全国一律休校の押し付けを撤回し、現場の判断を国が支援を
また、安倍首相が27日に全国一律に小中高校の休校を要請したことについて志位氏は、28日の国会質疑で、首相が、そうした一律の要請を行った合理的根拠を示せず、「要請にすぎず法的拘束力はない」「各学校、地域で柔軟にご判断いただきたい」などと答弁したことを指摘。「自分で述べたことを翌日の国会で自ら否定するきわめて無責任な態度です」「一律に押し付けるというやり方は撤回し、『基本方針』にあるように現場の判断にゆだね、それを国が支援するという対応をとるべきです」と表明しました。
また、安倍首相が感染症対策で法整備の必要性を語ったことについて、「野党としても法整備の必要性を感じています」と表明。「必要なものを議論するという態度で臨みたい」と語るとともに、「すみやかに専門家を参考人として国会に招致し、専門的知見を国会として共有して、協力して打開策を見いだしていくという取り組みを求めていきたい」と強調しました。