日本共産党と立憲民主党や国民民主党などの共同会派は28日、新型コロナウイルスの感染拡大に対応するため、2020年度予算案の組み替え案を共同提出しました。野党の予算組み替え案は、マイナンバーポイント還元事業(2478億円)、カジノ管理委員会運営費(38億円)を削除し、新型コロナウイルス感染症対策費に振り向けるよう求めるものです。
20年度予算案には、新型コロナウイルス感染の対策費が1円も計上されていない一方で、疑惑まみれのカジノを中核とするIR(統合型リゾート施設)事業や、効果が不確かなマイナンバーポイント還元事業などが計上されています。
野党の予算組み替え案は同日の衆院予算委員会で、自民党、公明党、日本維新の会などの反対で否決されました。
予算案衆院通過 藤野氏が反対討論
一般会計総額102兆6580億円に達する過去最大規模の2020年度予算案が28日の衆院本会議で採決され、自民党、公明党の賛成で可決されました。日本共産党、立憲民主党や国民民主党などの共同会派は反対しました。
日本共産党の藤野保史議員が反対討論に立ちました。藤野氏は、安倍晋三首相が全国の小中高などに来週から休校を要請すると発表したことについて「全国一律で休校する合理的な根拠は示されていない」と指摘。新型コロナウイルス感染症が拡大し、対策が緊急課題となっているにもかかわらず、同予算案には新型コロナ対策費が1円も計上されていないことを批判しました。