新型コロナウイルスの感染拡大を防止するためとした安倍晋三首相の要請をうけ2日、全国で小中高校・特別支援学校の一律休校が始まりました。突然の休校で休みを余儀なくされた保護者からは、「給料がゼロになるので生きていけない」「ストレスがひどい」などの悲鳴があがりました。学校、学童保育関係者は休校準備に追われ混乱しました。(取材班)
子どもが3人いるシングルの母親は、フリーランスの美容師をしています。呼吸器が弱い子どもがいるため休校中は学童保育を利用せず仕事を休むつもりだといいます。
「個人事業主だと補償がない場合、来月の給料がゼロになるので生きていけない。(その場合は)学童に通わせ働くしかありません」。3人とも給食費が免除で、休校になると食費の負担が増える、とも。
東京都内の女性(42)は、小学校5年生の長女、小学校2年生の長男、2歳の次女を育てています。突然の休校で子どもたちはストレスをかかえ、親子、きょうだいで「派手にケンカしている」といいます。
1日の日曜日は自宅に近所の子どもたちが集まりゲームをしていました。「つまらないようです。休校の1カ月間を無事に過ごせる気がしません!」と嘆きます。
さいたま市では、休めない保護者のために午前8時半から午後3時半まで学校で子どもを預かります。「(一律休校という)極端な発表だったので不信感でいっぱいです」というのは、同市に住む女性(41)。2日は小学校3年の息子を小学校に預けました。
「学校に行くけど授業はしません。息子も『いって何をするんだろう』『誰が来るんだろう』と。子どもにとってものすごくストレスだし、先が見えない」と困惑します。
千葉県の女性は、小学校5年生と3年生の孫を預かりました。二人とも男の子です。休校で外遊びなどが制限されています。「狭い家の中で、大声で走り回る男の子たちとの付き合いは、叱ることも多くなり疲れます」