日本共産党、立憲民主党、国民民主党、社民党、衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」の5野党・会派の書記局長・幹事長らと市民連合(安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合)は17日、国会内で共同記者会見を行い、衆院静岡4区補選(4月14日告示、26日投票)で元都議の田中健氏を野党統一候補とし、同県の中部電力浜岡原発の再稼働反対や新型コロナウイルス感染症に対する経済対策などを盛り込んだ政策確認文書に署名しました。日本共産党が擁立していた島津幸広氏(前衆院議員)は立候補を取りさげました。
確認文書は、昨年の参院選での「13項目の共通政策」に加えて、新型コロナウイルス感染症の拡大防止と家計や中小企業の支援をあげ、浜岡原発の再稼働を認めないことを明記しています。
会見で、日本共産党の小池晃書記局長は「個別の選挙区の選挙で、政党本部の書記局長・幹事長が政策確認文書に署名して臨むのは初めてのことになる」とその意義を強調。「浜岡原発の『再稼働に反対』が明記され、田中氏を統一候補としてたたかうことに合意した。これまで予定候補として活動してきた島津幸広さんの大奮闘には心から感謝する」と述べました。
小池氏は「暴走する安倍政権に市民と野党の共闘で立ち向かい、必ず勝利したい。国政の重大なたたかいと位置づけて、全力を尽くす」と力を込めました。
立民の福山哲郎幹事長は「必勝に向け体制を整えたい」と述べ、国民の平野博文幹事長は「日本共産党、立憲民主党など大きな結束の体制の中でスタートとなった」と強調。社保の広田一国対委員長は昨年11月の高知県知事選での経験をあげ、「その時の財産を生かして田中さんの勝利に結び付けたい」と表明し、社民の吉田忠智幹事長は「日本共産党と島津幸広さんの英断に感謝申し上げたい」と語りました。
市民連合の山口二郎法政大教授は「共産党の英断と各党の努力に感謝申し上げる。きたる総選挙に向けて野党協力を進める第一歩だ」と述べ、弁護士の小長谷保・市民連合しずおか事務局長が全力を尽くすと表明しました。
会見に駆け付けた島津氏は「何としても野党統一候補を実現し、自民党に議席を渡さず、安倍政治を終わらせる大きな一歩になると思い決断した。(田中さんの)勝利のために全力で頑張る決意です」と表明しました。田中予定候補は「共産党さんが、田中一本でやっていこうと決意してくれたことには感謝を申し上げたい。これからは一人のたたかいではない」と述べ、「必ず結果を出したい」と決意表明しました。