韓国国会は30日未明、新型コロナウイルス対策として全世帯に支給する「緊急災害支援金」の財源確保に向けた第2次補正予算を可決しました。軍事費9897億ウォン(約850億円)の削減などが行われ、総額12兆2千億ウォンが支援金支給に投入されます。
削減された軍事費は、F35ステルス戦闘機(3000億ウォン)、海上作戦ヘリコプター(2000億ウォン)やイージス艦(1000億ウォン)などの事業で、今年の支払いの一部を先延ばしするなどしました。
韓国政府は、今月中旬までに全2171万世帯に支給するとしており、単身世帯で40万ウォン(約3万5000円)、4人以上世帯の場合は100万ウォン(約9万円)となります。急を要する生活保護世帯などには4日から支給される予定です。
政府は当初、所得下位7割の世帯に支援金を支給するとしていました。しかし総選挙(4月15日投開票)で与野党それぞれ全国民への支援金給付を公約に掲げたことから、さらなる予算の組み替えが行われました。それにともない軍事費の削減額も政府の補正予算案より約850億ウォン増となりました。