日本共産党と、立憲民主党、国民民主党などの共同会派は11日、共同で新型コロナウイルス感染症拡大の影響で困窮する学生らを支援するための法律案を衆院に提出しました。
野党の「学生支援法案」は、(1)大学院、大学、短期大学、専門学校などに通う全学生を対象に授業料の半額免除(2)アルバイトの収入が減少した学生などに最大20万円の緊急支援(3)2020年度中が返還期限の奨学金の返済が困難な場合、その返済の免除―の三つの柱を盛り込みました。
提出後に野党議員らがそろって記者会見しました。国民民主党の城井崇衆院議員は法案提出の理由について、「学生が学業を継続するための支援は、わが国の将来を担う人材への投資という観点からも重要だ」と強調しました。
日本共産党の畑野君枝衆院議員は、学生団体によるアンケート調査にふれ、「今、大学を辞めざるをえないと答える学生が5人に1人に達している」と紹介。「その背景には、高すぎる学費を賄うために、多くの学生がアルバイトをせざるを得ない状況がある。『学費を一律半額にしてほしい』と多くの学生が立ちあがり、200を超える大学の署名行動に広がったことに背中を押されました」と語りました。
立憲民主党の川内博史衆院議員は「政府・与党は、野党案を採用し、たくさんの学生を救済・支援していくことが求められている」と強調。社民党の吉川元衆院議員は、「学業を断念する学生を1人も出さないため、スピード感を持って法案成立に全力をあげる」と述べました。また城井氏は、「アルバイトの収入減に対する支援は、ウェブヒアリングで学生の声を聞き、共産党さんとも調整し、できる限り幅広く支援の手が届くようにした」と語りました。