新型コロナウイルス感染拡大への対策を協議する政府・与野党連絡協議会が22日、国会内で開かれ、日本共産党の田村智子政策委員長は、党国会議員団で作成した検査・医療体制の強化、長期にわたる経済的影響を前提とした事業と生活への支援策を求める要望書を提出しました。
要望項目は、(1)「第2波」に備えるために、検査・医療の体制整備と機能強化を急いで行う(2)雇用と営業を守る制度の改善をはかり、長期にわたる支援制度とする(3)文化芸能・スポーツ・イベントなどの関係者を特別に支援する(4)生活困窮への支援。相談体制を抜本的に強化する(5)学生への経済的支援、学校再開への支援などを強める―です。
協議会で田村氏は、感染拡大の「第2波」に備えるためにも、検査・医療の体制整備と機能強化をいま急いで行うことが必要だと強調しました。緊急事態宣言の解除に伴って経済活動が始まり、状況が落ち着いているいまこそ、検査センター設置にむけた地域の体制づくりや、コロナ患者を受け入れる病院と、その他の救急医療受け入れ病院など機能分化も調整していく必要があると指摘。また医療機関が赤字に陥るもとで、給料未払い、ボーナス減額は絶対に起こしてはならないとして、減収補てんを求めました。
雇用と営業を守る制度では、長期的に必要だという視点に立ち、持続化給付金の継続化や、フリーランスや非正規雇用など、すべての働く人を対象した支援策を要求。
また、文化芸能・イベントなどは「まっさきに自粛に応じた業種だ」として、社会的機能の大きさに見合った特別の経済的支援を求めました。
困窮する学生に対する給付金では、文科省から細かい基準が示される一方、大学の判断で受け付けることになっていることに触れ、「困っている学生は大学に相談するよう徹底した周知が必要だ」と求めました。
立憲民主党、国民民主党などの共同会派は、介護・福祉事業所への減収補てん、学校再開で人員不足をふまえた教員・指導員らの確保などを新たに盛り込んだ21項目の要望を提出しました。