日本共産党の志位和夫委員長は4日、国会内での記者会見で、米国で黒人男性が警官に殺害された事件の受け止めを問われ、「非常に深刻な人種差別問題として、いま世界の大問題となっています。“人種差別を絶対に許してはならない”との平和的な運動が全米でも、欧州でも、世界でも広がっており、日本共産党はこの運動に心から連帯していきます」と表明しました。
この事件をカナダや英国の首相が問題視しているもとで、日本政府の対応について問われた志位氏は「“人種差別を許さない”というのは国際問題です。人種差別撤廃条約のもとで、どの国であれ人種差別を許さないことは国際的責任です。対立をあおり、平和的デモを抑圧するトランプ米政権に強く抗議します。日本政府も、この問題で米国政府にきっぱり対応すべきです」と指摘しました。
同時に志位氏は、中国政府の香港に対する人権侵害強化も重大な国際問題だとして、「これに対しても日本政府は一言も抗議していません」と指摘。米中両国がコロナ禍のもとで人権侵害を強化しながら、対立を深めていることについて、「コロナ収束にむけてリーダーとしての役割を果たすべき二つの大国が、それぞれの国で人権侵害をやり、非難の応酬をやっているというのは本当に情けない。日本政府は、この事態にきっぱりモノを言うべきです。安倍晋三首相は大国に対してペコペコするという姿勢でいいのかが問われています」と語りました。