コロナ危機の中、都民の命と暮らしをどう守るのかが問われる歴史的な東京都知事選(7月5日投票)が18日に告示されました。広範な市民と日本共産党、立憲民主党、社民党、新社会党、緑の党が支援する「希望のまち東京をつくる会」の宇都宮けんじ日本弁護士連合会元会長(73)が立候補し、都庁前や新橋駅前で演説。オンラインの対話活動にも取り組みました。都知事選には宇都宮候補のほか、小池百合子都知事(67)、日本維新の会推薦の小野泰輔・熊本県元副知事(46)、れいわ新選組の山本太郎代表(45)らが立候補しました。
志位、枝野、福島3氏が応援 小沢氏がメッセージ
新橋駅前で宇都宮候補は、共産党の志位和夫委員長、立民の枝野幸男代表、社民の福島みずほ党首とともに支持を訴えました。
宇都宮候補が演説で「一人ひとりの都民の命やくらしを守る都政をつくりたい」「東京を変えましょう。一緒に」と力強く呼びかけると、大きな拍手が湧き、「いいぞー!」と声援が飛びました。
宇都宮候補は、新型コロナウイルス感染症の影響で多くの人が仕事と住居を失い、生活や命が脅かされていることを挙げ「生存権がかかった選挙だ」と強調。PCR検査体制や病院、保健所の強化、補償の徹底を主張しました。
東京五輪については「専門家が開催を困難と判断すればIOC(国際オリンピック委員会)に積極的に中止を働きかける」と発言。カジノ誘致は「人の不幸を踏み台にして経済活性化を図るのは政治家の堕落以外の何ものでもない」と中止を主張しました。
志位氏は宇都宮候補を「弱い立場の人に寄り添い続けた心優しい人。サラ金、闇金の脅しにも屈しない勇気のある人」と紹介。「最良の候補者だ。市民と野党の力を合わせて必ず都知事にしよう」と訴えました。
小池氏がコロナ対応をめぐり「これからは自粛から自衛」と述べたことについて、志位氏は「自衛を求めるだけなら何のための都政か。知事としての責任放棄だ」と批判。「パフォーマンスだけの人にはもう退場してもらおう。宇都宮さんで、誠実に命と暮らしを守る都政に切り替えよう」と訴えました。
志位氏はまた、コロナ感染者を率先して受け入れた都立・公社病院を、小池氏が財政支出削減のために独立行政法人とすることを狙っていることも強く批判。「自己責任を押し付ける政治から、連帯の力でより良い未来をつくる新しい政治を。宇都宮さんに東京からやってもらおう」と訴えました。
立民・枝野氏は「一番困った時に支えてくれる、そんな都政をつくれる、命と暮らしを守るために宇都宮さんを知事にしよう」と訴え。社民・福島氏は「反貧困のために地道な活動を続けてきたのは宇都宮さんだ」「宇都宮都知事誕生のため力を合わせよう」と語りました。
国民民主党の小沢一郎衆院議員は「勝利のためにあらゆる努力を約束する」とのメッセージを寄せました。