静岡県知事選が20日に投票日を迎えます。日本共産党が自主支援する無所属現職の川勝平太氏(72)と、リニア中央新幹線を推進する自民党推薦の岩井茂樹氏(53)の一騎打ちです。党は「自民党県政の復活を許すな」と、川勝氏当選のために総選挙勝利と一体の支持拡大に全力を挙げています。
リニア建設による大井川の流量減少問題が一大争点で、リニア工事から「命の水」を守る川勝氏の訴えに共感が広がっています。中部電力浜岡原発(御前崎市)の再稼働を認めない川勝氏の確固とした姿勢や、「5兆円以上も防衛費に使うより国産のコロナワクチン開発のために使うべき」だというコロナ対応にも支持が広がっています。
選挙戦終盤を迎え、川勝氏は連日街頭から自然環境を守る重要性を述べ、「水はすべての生き物の根本的基礎だ」と強調。「大井川流域の62万人の人はもちろん、ユネスコパーク(生物圏保存地域)に認定された南アルプスの生きとし生けるものをいじめてはいけない。水を子々孫々まで守らなければならない」と力説しています。
川勝氏は、自民党の公約はリニアの早期実現であり、対立候補はその顔となる前国土交通副大臣だったと指摘。「水を大事にし、県民の県民による県民のための政治をする川勝を選んでほしい」と訴えています。
巻き返しを図る自民党は連日、大臣や国会議員を投入し、業界団体の締め付けを強めています。(「しんぶん赤旗」19日付)