子どもと教育を考える静岡県民会議は27日、教育全国署名スタート集会を静岡県駿河区で開きました。約30人が参加し、署名目標を国と県それぞれ5万人分と決めました。
静岡県の財政力は全国7位ですが、1人あたりの教育予算は小学校42位、中学校39位、特別支援学校は35位と低い現状です。県への署名では、教職員を増やして30人学級を早期に実現し、20人学級をめざす(静岡県は全国に先駆け2009年から35人以下学級)、高校の授業料無償化、教育予算の増額などを求めています。
深田祐文・県高教組委員長は、教員不足の影響で元の40人学級に戻す話まで出ていると述べ、教員の労働条件と教員不足の改善めざし今年も署名を頑張ろうと呼びかけました。
署名を集める各団体から「女子バスケットボール部の顧問ですが、体育館の室温が34度、湿度が55%という大変な中、交流戦を行っていた。災害時の緊急避難先になる学校の体育館が整備されなければ避難民を安心して受け入れられない」(静岡市教職員組合)、「物価高騰が子育て世帯の家計を直撃している。所得制限をかけずに全員無償で学校給食を安心して食べられる環境が求められている」(静岡よりよい学校給食をめざす会)などの発言がありました。
学習会では、ゆとりある教育を求め全国の教育条件を調べる会の山﨑洋介事務局長が講演しました。深刻な教員不足の原因について、教育の機会均等実現のために国が財政保障する教育条件基準法制度が未確立、教員の長時間過密労働と非正規雇用が増えている、教員を増やさず少人数学級を行っていることをあげました。子どもたちの教育充実のためにも、必要な教職員を確保して、いきいきと働ける環境にするべきだと指摘し、教育に人と予算が必要だと訴えました。
集会後には街頭で署名宣伝を行いました。